良性疾患に対する治療方針
鉄欠乏性貧血など。原因を確定して、必要十分な補充療法が必要です。
胃全摘後のビタミンB12欠乏症は数か月ごとの生涯にわたる補充が必要です。
血液腫瘍に対する治療方針
治療法は国内外のガイドライン等に示される標準療法を行います。
血液腫瘍では、治療をやめても病気が再び現れることのない「治癒」が期待できるため、最初の目標は「治癒」にあります。標準的治療を基本とし、連携する基幹病院での治療が主体となります。
血液腫瘍の中には治癒が目指せないものがあります。しかし、治療によって病気をコントロールできるものもあります。
最初は治癒が目指せても、再発などで治癒が目指せないこともあります。これらの場合には、治療をしながら日常生活に大きな支障のない状態をできるだけ長く保つことを目標にします。10年以上、あるいは事実上平均寿命まで病気をコントロールできる状態にすることができるものもあります。基幹病院等で実施されている「臨床治験」があれば積極的に紹介させていただきます。
残念なら、繰り返す再発、合併症等で標準的治療ができない場合は、余命が限られます。アドバンスケアプランニング、事前意思確認、心肺停止時における蘇生術の拒否表明、緩和ケア等を取り入れて人生の最終段階においてできるだけ穏やかな最期を迎えられる医療を重視します。